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漫画家・大島弓子先生の代表作。少女漫画の名作ランキングには『ポーの一族』『日出処の天子』等と同じように必ずといっていいほど入る作品。
『綿の国星』の内容を簡単に(といっても第一話の内容)。
主人公のチビ猫は、人間には二つルートがあって、一つは人間の赤ん坊がおとなになって人間になるルート、もう一つは猫がある時点で変身して人間になるルートがある、と固く信じている子猫。(作中ではエプロン姿のかわいらしい少女に擬人化されている。周りの猫もまた同様に擬人化されている。)
しかし彼女の前にラフィエルという美しい青年猫が現れ、チビ猫に老猫の死骸を見せて「猫は猫から生まれて 猫でおわる」と教える。それを聞いたチビ猫は・・・
というお話。
大島弓子が他の作家と一線を画す大きな要素に唯一無二の言語表現がある。
ここでは『綿の国星』第一話からひとつだけ取り上げる。
思いは
うつりかわり
うつりかわり
かげろうのよう
ひとつの事を
考えつめようとしても
もう次の考えに
うつってしまいます
外のけしきが一日一日と
うつりかわってゆくからです
おばけのような桜が
おわったとおもうと
遅咲きの八重桜
すみれや
れんぎょう
花蘇芳(はなずおう)
黄色い山ぶき
雪柳
なんとすごい
なんとすごい
季節でしょう
・・・他にも名作はたくさんある。
『バナナブレッドのプディング』『四月怪談』『ダリアの帯』『ロストハウス』『金髪の草原』 『桜時間』『雛菊物語』『夏の夜の獏』『ロングロングケーキ』『8月に生まれる子供』『水の中のティッシュペーパー』『山羊の羊の駱駝の』 ・・・う〜んきりがない。ちなみに大島弓子は30年以上もの長いキャリアの中でその殆どが短編か中編(上に挙げたのもそう)。
一番の長期連載だった『綿の国星』も一話完結形式だった。しかもそんなに定期的な連載じゃなかったようで、78年から87年まで9年という長いスパンでありながら文庫版全4巻でおさまる。スパンが長いから後半は初期と比べるとだいぶ絵柄もテイストも変わっている。
余談だが『PINK』『リバーズ・エッジ』『ヘルタースケルター』など衝撃的な作品を世に出し、交通事故に遭って休筆中の今も根強い人気を誇る漫画家・岡崎京子も、大島弓子に多大な影響を受けているようで、自作で結構大島マンガの台詞を引用したりしてる。

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【ワタノクニホシ】

2006/6/24 更新
2006/6/24 登録
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